魏志倭人伝を読む。(資料B)

2012.01.03(月) 隋書~遣隋使の頃の拷問

◎ 隋書には、罪を認めない者に自白を強いるための、拷問の手段が紹介されている。
毎訊究獄訟 獄訟(ごくしょう)を訊究(じんきゅう)する毎(ごと)に
裁判で何度問いただしても
※ 訊=《動》たずねる。獄=裁判。獄訟=裁判沙汰。(獄:刑事 訟:民事)

不承引者以木圧膝 承引(しょういん)せざるは、木を以て膝を圧す。 
罪を認めない者は、材木を積んで膝を圧迫する。
※ 承引=罪を認める。

或張強弓以弦鋸其項 或いは強弓(きょうきゅう)を張り、弦を以て其の項(こう)を鋸(のこぎりび)く。
或いは、強く弓を張り、つるによって頭頂部をのこぎり引きする。[そういう構造の拷問具か?]

或置小石於沸湯中 或いは小石を沸湯(ふっとう)中に置き、
或いは、小石を煮え湯の中に置き、

令所競者探之 競(あらそ)う所の者をして之を探り令(し)めば、
争う者にこれを手探りさせれば、

云理曲者即手爛 理曲(りきょく)を云う者(は)即ち手爛(ただ)るる。
筋道を曲げて言えば、手に火傷を負う。

或置蛇甕中令取之 或いは、蛇を甕(かめ)の中に置き、之を取ら令(し)めば、
或いは、蛇をかめの中に置き、これを取らせば、

云曲者即螫手矣 曲(きょく)を云うは即ち手を螫(せき)す矣(なり)。
曲げて言えば、毒牙が手を刺すのである。
※螫(せき)す=毒虫が刺す、毒蛇が毒牙で噛む。     

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